iDeCoとは?投資初心者にわかりやすく解説します。

番場

こんにちは!番場FP事務所の番場です!


番場

これからの記事は、投資初心者のタシロ君と一緒に、投資やお金に関する役立つ知識を、これまで以上にわかりやすくお伝えできればと考えています。どうぞよろしくお願いします。

番場

ではさっそく、今日はiDeCoについて勉強しましょう!


タシロ君タシロ君

それ、この間ニュースでちらっと見ました!確か、老後資金を作るための制度ですよね?


番場

そうそう!iDeCoは将来の自分年金を作るための私的年金制度の1つだよ。

この記事を読んでわかること

・iDeCo(個人型確定拠出年金)の基本的な仕組み

・iDeCoのメリット・デメリット

・iDeCoで作れる自分年金と節税額のイメージ

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、一言で簡単に言うと、自分の責任で作る自分年金です。

iDeCoは誰でもできるの?

日本に住んでいる20歳以上~60歳未満の方であれば、原則誰でも始めることができます。

金融機関を自分で選んでiDeCo口座を作り、投資信託や保険などの金融商品を自分で選び、毎月や半年に一回、掛け金を払います。

毎月の掛け金の上限は、職業によって変わりますが、最低月5,000円から積み立てることができます。
また、掛け金は年1回までなら1000円単位で変更することも可能です。

タシロ君タシロ君

そうなんですか。わざわざ新しく口座作るのってけっこう手間ですよね。なにかお得なんですか?


番場

いい質問だね。タシロ君、iDeCoは税金に関してのさまざまなメリットがあるんだよ。


タシロ君タシロ君

そうなんですか!どんなメリットか気になりますね!

iDeCo3つの税制メリット

通常、株や投資信託などの金融商品は、持っている時にもらえる配当金や、手放す時の値上がり益に対して税金がかかります。
iDeCoは、この配当金や値上がりの利益に対しての税金が優遇されています。
また、そのほかにも大きな税制メリットがあります。

投資利益の税金の基本

iDeCoの税制のメリットについて具体的にお話する前に、まずは投資商品を買った時にかかる税金について軽くおさえましょう。

番場

じゃあ、タシロ君が2019年にAという会社の株を10万円で買ったと仮定して、どんなときに税金がかかるのかを確認しよう。


タシロ君タシロ君

おぉ!という事は、僕はA社の株主ですね。


番場

そうなるね。そして、2019年はA社からタシロ君へ5千円の配当金が出ました。


タシロ君タシロ君

5千円ももらえるんですか!


番場

いや、実際には5千円すべてはもらえないんだよ。


タシロ君タシロ君

そうなんですね。どうしてですか?


番場

配当金に対して、税金がかかるからだよ。


番場

配当金の利益には約20%の税金ががかるから、実際にもらえる配当金は4千円くらいになるね。


タシロ君タシロ君

そうなんですかー。


番場

その後、翌年2020年にA社の株価が12万円に値上がりしたので、Aの株を今度は売ることにしたとしよう


タシロ君タシロ君

10万円が12万円になったということは、そこで売れば今度は2万円の利益ですね。


番場

そうだね。ただ、この売った時の利益に対しても、約20%の税金がかかるんだよ。


番場

つまり、実際の利益は16,000円てことになるね。


タシロ君タシロ君

投資の利益にはしっかり税金がかかるんですね。

iDeCo税制メリット①掛金が全額所得控除

まず、iDeCo最大のメリットは、毎月の掛金が全額所得控除となることです。
全額所得控除、つまり、iDeCoを始めて毎月掛金を支払うことで、毎年の税金が安くなるということですね。

※専業主婦や無職など、所得に対する税金を払っていない方や、住宅ローン控除によって税金をほとんど払っていない人などは、この掛け金に関してのメリットはあまりないので、注意しましょう。
※所得控除については、税金の基礎で解説していますので、是非ご参照ください。

タシロ君タシロ君

毎年の税金が安くなる?僕は会社員ですけど、税金毎年払ってないですよ?


タシロ君タシロ君

もしかして個人で会社を経営されている方やフリーランスの人が対象ってことですか?


番場

タシロ君。会社員である君も、毎年の給料に対して税金を払ってるんだよ。


タシロ君タシロ君

そうなんですか!でも私自分で税金を払っている記憶が無いです。汗


番場

タシロ君落ち着いて。タシロ君が払うべき税金は、毎月のお給料から引かれていて、会社がかわりに国に払ってくれているんだよ。


タシロ君タシロ君

そーなんですか!じゃあ会社員である私がiDeCoを始めても、税金が安くなるメリットはあるんですね。


番場

そうだよ。例えば、年収400万円の会社員の方がiDeCoで毎月2万3,000円掛けた場合、1年間で約4万円分税金が安くなるよ。

マナブ君マナブ君

そうなんですか!それは、すごいお得!

iDeCo税制メリット②運用で得られる利益に税金がかからない

第2の税制メリットとして、運用益が非課税という点が挙げられます。

タシロ君タシロ君

えーっと、掛金が自分が支払う毎月のお金で、運用益は、商品を運用することで手に入るお金ってことですよね?


番場

そうだね。掛金は自分から出ていくお金で、運用益は自分に入ってくるお金っていうふうに考えるといいよ。


先ほど投資利益の税金で解説した通り、運用商品で配当金などの利益がでた場合、その利益に対して税金がかかりますが、

iDeCoは、運用中に利益が出たとしても、その利益に対して税金がかかりません。

iDeCo税制メリット③受け取るときにも税制優遇

3つめの税制メリットは、iDeCoで積み立てた資金を、60歳以降に受け取るときの税制優遇です。

iDeCoは、➀年金で受け取り、➁一時金で受け取り、もしくはその両方で受け取ることが可能です。
そして、

➀年金で受け取る場合は、ほかの公的年金と一緒に「公的年金控除」
➁一時金として受け取る場合は、「退職所得控除」が受けられます。

※「公的年金控除」、「退職所得控除」については、税金の基礎で解説しています。

タシロ君タシロ君

すごい!掛け金もお得、運用中もお得、受け取るときもお得って、もはややらない理由がないですね。


番場

そうだね。ただiDeCoには、注意しなければならないデメリットがあるから、今度はそれを確認しよう

iDeCo3つのデメリット

iDeCoのデメリットは、大きく下記3つのデメリットがあります。

➀原則60歳までは引き出すことができない
➁手数料がかかる
➂掛け金の停止ができるが、手数料は停止中もかかる。
では、順番に確認しましょう。

iDeCoデメリット①原則60歳までは引き出すことができない

iDeCoで積み立てたお金は、原則として60歳まで引き出せません。
急にまとまったお金が必要になった場合や、生活資金が苦しくなった時でも、銀行の普通預金のように気軽に引き出しができないとういことになるので、注意が必要です。

タシロ君タシロ君

必要な時にお金が引き出せないのは、けっこうなデメリットですね。


番場

そうだね。でもこのデメリットの見方を変えれば、逆にメリットになるんだよ。


タシロ君タシロ君

デメリットがメリットに?


番場

そう。すこし話がそれるけど、タシロ君は、貯金箱がいっぱいになるまで貯金ができたことはあるかな?


タシロ君タシロ君

貯金かー。そー言えば子供のころ、10万円貯まる貯金箱を買ってトライしてみたけど、すぐに欲しいものができてやめちゃいましたねー。


タシロ君タシロ君

自分の意志の弱さにがっかりしたなあ。


番場

意思を強く持って始めたとしても、それを続けることは、実際はとても難しいことだよね。


タシロ君タシロ君

確かに。


番場

iDeCoの最大の目的は老後資金を作ること。iDeCoを始めるいうことは、老後まで誰も割ることができない貯金箱に貯金をするようなイメージを持つことが大事なんだよ。


タシロ君タシロ君

割れない貯金箱か。そう考えると、老後資金を作るにはメリットですね。


番場

そう。ただだからといって無計画にiDeCoを始めて、今の生活資金が苦しくなるようでは本末転倒だけどね。


タシロ君タシロ君

しっかり計画をたてることが重要ですね。


番場

その通り。

iDeCoデメリット②手数料や維持費の負担かかる

iDeCoの2つ目のデメリットとして、手数料や維持費の負担がかかるということが挙げられます。
iDeCoには、口座開設の時に加入手数料として2,829円(2020/9月現在)がかかります。
そして、口座開設後は、口座管理手数料がかかります。
口座管理手数料は、口座を開設する金融機関によって変わりますが、毎月171円~629円の開きがあります。

タシロ君タシロ君

口座管理手数料は選ぶ金融機関によってすごく差が出ますね!


番場

そう。だから、どの金融機関を選ぶかはとっても大事なんだよ。

iDeCoデメリット③掛け金の停止ができるが、手数料は停止中もかかる。

失業や病気など、毎月の掛け金を払うのが難しくなった場合には、掛け金を一時的に停止することができます。
しかし、掛け金を停止しても運用は続くので、口座手数料がかかります。
ですから、iDeCoを始めてすぐに掛け金を停止してしまうと、将来にかけて負債となってしまうおそれがあります。



番場

タシロ君。3つのデメリットを確認したけど、どう思った?


タシロ君タシロ君

うーん。そうですねぇ。iDeCoは確かにいい制度ですけど、何も考えずに始めるのは良くなさそうですね。


番場

そうだね。繰り返になるけど、iDeCoは将来の老後資金を作るための制度。基本的には続けることが前提となることを認識して、しっかり計画を立ててから始めるということが重要だよ。


番場

あとは、これからのライフプランが未定という場合や、デメリットが気になる場合は、iDeCoではなく、NISAやつみたてNISAを選択するという方法もあるからね。

MEMO

つみたてNISAについては、つみたてNISAと資産形成の記事で、解説しています。

iDeCoで運用できる商品

iDeCoで運用できる商品は、選ぶ金融機関によって変わりますが、大きく分けると、「元本確保型」「元本変動型」があります。

元本確保型

元本確保型は、もともと決まっている金利で運用され、満期時に元本と利息が確保されている商品です。
定期預金や保険などが挙げられます。

元本確保型のメリット

元本確保型のメリットは、安全性が高いというところです。
元本(自分が掛けたお金)が保障されているので、安心して運用できます。

元本確保型デメリット

デメリットは、基本的に運用で得ることができる利益が低いということです。
例えば定期預金の年の利息が0.001%の場合で、毎月1万円の掛け金で一年間で得られる利息は12円です。
そうなると、年間でかかる口座管理手数料が一番安くて171円の1年分で2052円ですから、2040円の赤字になってしまいます。

タシロ君タシロ君

えっ!それじゃiDeCoで運用する意味が無くなりますよね?


番場

確かに運用益はマイナスになるけど、タシロ君。iDeCo最大の税制メリットを思い出してみて。


タシロ君タシロ君

iDeCo最大のメリット、、、。あっ毎年の税金が安くなることですか!


番場

そう!年収400万円の会社員の方が掛け金の上限である23,000円を掛けると、年間4万円くらいの税金が安くなるから、節税効果を考えるとトータルではプラスになるよね。


タシロ君タシロ君

なるほど。


番場

あとは、元本確保型にするなら、毎月ではなく年に一回の積み立てにすれば、月々の手数料も抑えられるよ。

元本変動型

元本変動型は、元本が運用成績によって値上がりしたり値下がりしたりする商品で、iDeCoでは投資信託になります。

※投資信託については、投資信託の基本で解説しています。

元本変動型メリット

元本変動型のメリットは、運用がうまくいけば将来の資産を大きく増やせるということです。

デメリット

デメリットは、運用がうまくいかなかった場合に元本割れの可能性があることです。

タシロ君タシロ君

商品の選択で疑問なんですけど、元本確保型と投資信託、どっちか1つだけを選ばないといけないんですか?


番場

いい質問だね。iDeCoは、どちらも組み合わせることができるし、途中で組み合わせや掛け金の割合を変更することも可能だよ。


タシロ君タシロ君

そうなんですか。じゃあ自分に合った組み合わせで掛けることができるんですね。


番場

その通り。リスクを取って資産を増やしたければ投資信託に多くのお金を掛ければいいし、バランスを取りたいなら掛け金の半分を投資信託、半分を元本確保型でもいいんだよ。

番場

ただし、組み合わせると言っても、同じ投資信託でも商品によって狙える利益やリスクが違うから、投資に関する基本的な知識をつけることが前提になるけどね。


タシロ君タシロ君

なるほど。

運用シュミレーション

ではここからは、具体的な運用イメージを持つために、シュミレーションをしてみましょう。
楽天証券のサイトで簡単にシュミレーションができるので、そちらを使います。
今回は、30歳で年収400万の会社員の方が、30年間月々23000円を掛けるという設定でシュミレーションします。

ではまず、職業、企業年金の有無、年齢、年収を入力します。

シュミレーション

次に、毎月の掛け金、運用利率(運用で得られるリターン)を設定し、計算します。
会社員の毎月の掛け金の上限は23,000円ですので、上限まで掛けます。

運用利率は、自分が選ぶ商品の組み合わせで期待できるリターンが変わります。

全世界の株式に長期間分散投資した場合に期待できるリターンが年率5~7%くらいですから、30歳から30年間運用できるメリットを加味して、今回は5%を使いましょう。

シュミレーション

そして、シュミレーション結果がこちらです。

シュミレーション

まずは、掛け金によってどれだけ税金が安くなっているか確認しましょう。
図の真ん中に、iDeCoを毎月掛けることによっての節税効果の結果が出ています。
年収400万円の会社員の場合、年間約4万円もの節税ができていますね。

タシロ君タシロ君

掛け金を払うだけで約4万円も税金が安くなるんですね。


番場

そうだね。30年間掛け続けると、約120万円も節税できる計算になるよ。


タシロ君タシロ君

払う税金が抑えられるってことは、約120万円の貯金をするのと同じですから、すごいですね。


番場

そうだね。繰り返しになるけど、この掛け金による節税が最大のメリットだからね。

では、最終的にはどれだけの資産を作れたのかを確認しましょう。

図の一番下の合計金額が、元本(30年間の掛け金)と、運用によって得た利益の総額です。
60歳時点で約1,900万円の自分年金ができていますね。

タシロ君タシロ君

節税と複利のダブル効果はすごいなぁ!


もちろん、これはあくまでシュミレーションでの数字ですので、将来必ずこの金額になるわけではありません。
しかし、別の記事でも解説したように、米国株全体の過去200年間の平均リターンが約7%であることを考えると、
年率5~7%のリターンを期待することは、決して非現実的ではありません。

まとめ

本日は、節税しながら自分年金を作ることができる、iDeCoについて解説しました。
この制度を理解することで、資産形成の選択肢が広がりますので、しっかりポイントをおさえましょう。

 

本日のまとめ

・iDeCoは、自分で責任をもって運用する、自分年金。
・掛け金、運用利益、受け取り金で節税メリットがある。
・60歳まで引き出しができず、手数料、維持費がかかるデメリットがある。

番場

本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました!