長期・積立・分散投資の基礎

こにちは!番場FP事務所の番場です。
この記事では、「長期・積立・分散」投資の基礎について解説します。

長期・積立・分散投資とは

長期・積立・分散投資とは、

投資対象を分散し、毎日や毎週、毎月など一定のタイミングで同額資金の積立て、長期間続ける投資のことです。

長期・積立・分散投資の最大のメリット

長期・積立・分散投資最大のメリットは、

リターンのブレ幅を抑え、長期的に安定的なリターンが期待できるところにあります。
そのため、老後の為の資産形成にとても有効な投資手段となります。

また、投資において非常にテクニックのいる「売買のタイミング」も、基本的には気にする必要がありません。

長期・積立・分散投資の過去の実績

では、長期・積立・分散投資の過去の実績の一例を、データで見てみましょう。

長期・積立・分散投資の有効性

上記のデータは、一時期世間を賑わせた金融庁レポート、いわゆる「老後2000万円問題」のレポート内に記載されているデータです。

このデータの左のグラフからは、国内・先進国・新興国の株・債券に1/6ずつ分散投資した場合と、国内のみに分散投資した場合では、前者の全世界分散投資の方がリターンが高かったことがわかります。



また、右のグラフでは、世界に分散投資した場合の、保有期間によるリターンのばらつきを表しています。

このグラフからは、保有期間が5年と比較的短い場合はリターンのブレ幅が大きく、投資資金が元本割れしてしまう場合があります。

しかし、保有期間が20年の長期になると、リターンのブレ幅が小さくなり、投資元本割れの可能性が低くなることがわかります。

では、数字を見てみましょう。

100万円の投資資金が、5年後では最悪の場合72万円と、28万円のマイナスになってしまいますが、

20年間では、最悪の場合でも85万円のプラスと、投資資金が約2倍近くになっています。

次に、リターンのブレ幅の数字に着目してみましょう。
5年間では-8から+14と、リターンのブレ幅が大きいですが、

20年間では、+2~8%と、リターンのブレ幅が小さくなっています。
ではなぜ、長期ではリターンのブレ幅が小さくなるのでしょうか?



それは、長期投資に「平均への回帰」という現象が発生しているからです。

MEMO

投資における「平均への回帰」については、【「時間」と「平均回帰」が資産を増やす!?インデックス投資のリターンとは】の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひお読み下さい。

 

※運用実績に関するグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。

長期・積立・分散投資の注意点

長期・積立・分散投資の期待リターンについてはおわかりいただけかと思います。
しかし、この投資方法で期待リターンを得るためには、長期で投資を継続することが大前提となります。

したがって、一人一人のライフプラン(目標)や資産、リスク許容度(短期的な価格変動に耐える力)など、様々な角度から投資の方向性を決めて実行していかなければなりません。

例えば、自分のリスク許容度以上の投資をしてしまった場合は、市場の暴落による資産減少に耐えられずに、途中で投げ出してしまう可能性があります。
また、数年先に大きな出費を控えているのにも関わらず、その出費を考えずに資金を積立投資した場合も、やはり途中で投資が継続できなくなるかもしれません。

さきほどのデータでもわかる通り、長期・積立・分散投資は長期で続けることが出来なければ、資産形成としての有効性はありません。
ですから、最初にきちんと自分に合った長期の投資計画を立てることが重要となります。

まとめ

まとめ

・長期・積立・分散投資は、一人一人のライフプランやリスク許容度に合わせて目標設定をし、無理なく継続することにより、将来の為の資産形成の有効な手段となる。